公認会計士の逮捕に思う

カネボウ粉飾決算中央青山監査法人公認会計士4人が関与したとして逮捕されました。共謀の疑いで証券取引法違反有価証券報告書の虚偽記載)で御用となったわけです。
前から言われていることですが、監査される会社から監査料をもらっているので、よっぽどのことがない限り、つまり監査契約を解除したいときを除いて、公認会計士は監査報告書で適正という意見をしやすいのです、持たれ合いの構造です。戦後、右肩上がりの経済では、粉飾決算しても会社は倒産しなかったので、今まで表面化することがなかっただけのことだと思います。
私も、勤務した事務所が監査法人を併設していましたので、数年間、監査業務をさせていただいた経験(上場企業ではありませんが)があります。経験から言うと、監査計画に則って監査を進めていきますので、大きな粉飾決算がわからないというのは、????です。
私が勤務した事務所は監査法人とはいえ、所長が独立した代表社員でしたので、粉飾決算や脱税をするクライアントは切っていました。他のクライアントに迷惑をかけられないという思い、それと公的資格のプライドがあったからだと思います。
今回の逮捕された公認会計士は、日本の大手監査法人なので、独断で切ることができなかった、寄らば大樹の木的(サラリーマン)公認会計士で、残念より他にありません。人間、組織が大きくなると組織に負けちゃうということでしょう。
そういう意味では、話は全然ちがいますが、野田聖子、綿貫、亀井さんなど造反組と言われ無所属で戦って当選した方々は、たいしたもんだなと思います。
話を戻しまして、いずれにしても今後の裁判の行方を興味深く見守りたいと思っています。