相続の思い出

今日も相続の検討等していた。相続税の申告は、お客様との面談、現場確認、打ち合わせ等を繰り返し、だんだんまとまっていく。土地が自宅だけで、地形も単純で、他の財産はすべて銀行預金で、相続人は1人だけとかだったら、遺産額がどんなに多くても相続税の計算は簡単だ。でも、資産家の場合、まずこんな単純なケースは無いように思うし、お目にかかったこともない。いつも何かしらややこしい問題というか検討すべきことがある。だから、相続税の申告報酬を事前にお知らせすることはできないので、通常は旧税理士報酬規定をお見せして、報酬の計算根拠をご説明することになる。今回の相続もある意味ややこしい部類に入る相続である。



独立後の相続税申告で、自宅及びアパートが収用になり代替資産の買換特例を受けている最中に相続が発生したケースがあった。この時は、独立間もない頃だったので時間が十分あったので、何度も何度も確認し、税務署とも事前に協議して、所得税の買換特例、相続税の居住用土地の小規模宅地の適用を受けた。億を超える対価補償金とそれに伴う新たな居住用宅地の取得と新築、所得税相続税いずれも期限内申告後、更正の請求を行った。所得税については修正申告もしたように思う。きっちり申告したと思っているので、相続の調査は無いのではと思っているが、時効(法定申告期限日から7年を経過する日)までは、安心できないのも事実だ。今日、相続の検討しつつ、これまでの相続税申告の事を思い浮かべていた。1件1件がすべて異なるのも相続税申告の特徴である。やっぱり、相続税申告は税理士の仕事の中では、しんどい仕事に間違いない。