京都の商売

6月にNHKの教育番組で藤本義一さんが「お金で買えない商人道」というのをやっていました。京都商人、大阪商人、近江商人それぞれの特徴をインタビューや実例をまじえて紹介していたのです。


大阪商人は液体、京都商人は固体、近江商人は気体とか言っています。
京都商人がもっともカッチリしていて、互いがカンカン当たるようなイメージだと言うのです。


なるほどな、思いました。京都人はしゃべり方のせいもあるでしょうが表面上はとても穏やかです。ですから、商談がうまく進んでいると思いやすいのですが、実際はそうではありません。とっても商談が難しいと思います。とりわけ、老舗の京都商人は、目先の損得計算だけで判断をしません。


京都では、あまりに宣伝しすぎると軽く見られたり、拡大路線に対して冷ややかだったりします。京都の老舗は、伝統と品格を重んじ、なによりも永続することを大切にしているからです。老舗は何も商人だけでなく、お寺さんや茶道、華道の家元などは、超がつく京都の文化・芸術の老舗です。


ですから、会計業界も税理士法人が増え、大型事務所が増えつつありますが、京都の老舗にとってはどうでもいいことかもしれません。小規模の事務所でも生きていける経営風土が京都は他の地域に比べればある方かもしれません。そう願いたいですね。