商売雑感

京都中央卸売市場にある会社(勤務時代の事務所で担当していた会社)の経理担当者にバッタリ会った。全体としては景気が悪いのだが、その会社は決算賞与を出せるくらい利益が出ているという。

僕が担当者として寄せていただいた数年間も毎期利益が出ていたように思う。利益体質の会社なのだ。


全体が悪くても、業績の良いところは良い、思えばその会社の創業者は得意先の料理屋さんに負けないくらい京料理を研究されていたように思う。僕もたびたび高級京料理をごちそうになった、いろんなお店を知ることができたのもこの会社の創業者のおかげだと思っている。


今は息子さんたちで頑張っておられるようだ。


真面目に頑張って、同業者よりも頭1つ値段以外の何かで抜きん出ることができれば商売というのは上手くいくのではないかと思う。値段は重要な要素だが、値段が安いからだけでは取引は始まらない。賢明な取引先は信用できる会社か、信頼できる人物か、肌が合うかを感じ取って取引するかどうか判断する。通常、良い取引先ほど長い時間を必要とする。なぜなら、良い会社には既に良い取引先が入っているから。


その会社が堅実に経営されていることを聞き、創業者の姿が目に浮かぶとともに、息子さんたちにしっかり相続(目に見えない経営理念の継承)されたんだなあと思う。